「ポン太一家の冒険」はフィクションになります
※注意事項です→ 漫画「ポン太一家の冒険」について。
一年半前にこの漫画を描き始めた動機は「漫画家になりたい!」「自閉症児の育児のコミックエッセイなら描きたいことがたくさんある!」でした。
しかし実際描くといろいろと問題があることに気が付きました。
育児の中で特に困った部分や、トラブルの内容を描くのに躊躇してしまうのです。
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『光とともに… 自閉症児を抱えて』という有名な漫画があります。
丁寧に取材をして描かれた漫画で、とてもリアルで、私は涙なしでは読めません。
同じような体験をたくさんしてきたからです。
でももしあの内容をコミックエッセイとして描いたら、ひどく叩かれるでしょう。
コントロールできない障害児を外に出すな、周囲の迷惑を考えろ、と。
またプライバシーの問題もかかわってきます。登場人物みんなに「このこと、漫画に描いていい?」と聞くこともできません。先生やクラスメートのことを勝手にかけません。
小さい子どもが主人公のコミックエッセイなら、家庭や仲のいい友達とのエピソードでいいでしょうが、大きくなると社会が広がり難しいです。
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考えるうちに、別にエッセイでなくてもよいのではないか、と思うようになりました。
ポン太のモデルになる子は実在しますし、自閉症児の母が漫画を描いています。
ポン太の特徴や家庭内のやりとりはリアルですが、そのほかの登場人物は架空だし、家の外での出来事はフィクションだと考えてほしいです。
エッセイではなく私小説です。
この設定でうまくいくのか、やってみなければ分かりませんが、とりあえずまたはじめてみます。
自閉症のお子さんをお持ちの方が読んだら共感してもらえるような、
自閉症を知らない方が読んだら障害の理解の助けになるような、漫画を目指します。
よろしくお願いします。